単純な計算?

 → ポスドク:1人採用で5百万円…文科省が企業に「持参金」 - 毎日jp(毎日新聞)


 上の記事を見て、ちょっと思った。

博士号取得後に任期付き研究員(ポスドク)として大学や公的研究機関で働く人たちの民間企業への就職を増やそうと、文部科学省が、ポスドクを採用した企業へ1人につき500万円を支給する。国策としてポスドクを増やしながら受け皿不足が指摘される中、「持参金」で企業側の採用意欲を高める狙い。文科省が企業対象の事業を実施するのは珍しく、09年度補正予算案に5億円を計上した。

 5億円÷500万円=100人。

政府は90年代、高度な研究人材を増やそうと、大学院を重点化し博士号取得者を増やした。博士の受け皿となるポスドクは1万6000人を超えたが、企業への就職は進んでいない。

 100人÷16000人×100=0.625%

 残りの99.375%のポスドクのうち、半数ぐらいは研究機関で働けると仮定しても、50%ぐらいのあぶれたポスドクはどうなるのでしょうか? 自らの政策で無為にポスドクを増やしておきながら、結局500万円で厄介払いと受け取られかねないこの政策。対案を出せと言われると困ってしまうのだけど、さすがにちょっと愚策と言わざるを得ないような気がします。

文科省の新施策では、まず企業からポスドクの活用方針や業務内容、支援策などの採用計画を募集。科学技術振興機構で審査した上で、採択された企業に対してポスドク1人につき500万円の雇用経費を支払う。

 いったいどれだけの企業が高々500万円のためにここまでするでしょうかねぇ? もう少し企業側の敷居を下げてもいいような気がします。