インフルエンザの恐怖はH5N1だけではない

 → パンデミックを引き起こすウイルスは1つだけでは無い(インフルエンザ) / 科学ニュースあらかると - インフルエンザ,H7型インフルエンザ


 アメリカの研究者が、H7という亜型をもつインフルエンザウイルスがヒトに簡単に感染する能力を取得しつつあるという研究成果を発表したという話。


 インフルエンザウイルスのA型は、ウイルス表面に存在するHA(ヘムアグルチニン)とNA(ノイラミニダーゼ)の抗原性によって分類される。なお、その抗原性によって分類すると、HAは13亜型、NAは9亜型存在することが知られている。したがって、HAとNAの組み合わせにより、13*9=117亜型のインフルエンザが存在することになる。

 しかし、人類が経験したパンデミックは、1918年に流行したH1N1(スペイン風邪)、1957年に流行したH2N2(アジア風邪)、1968年に流行したH3N2(ホンコン風邪)の3種類だけである。まだ、経験しない未知のパンデミックが114種類も残っていることになる。


 確かに、最近鳥の間でH5N1が流行しており、中国周辺でヒトへの感染例が報告されていることを考慮すると、一番可能性のある次のパンデミックの候補ではあるけれど、ひょっとしたら人類の想像のしないところから、次のパンデミックが来るのかもしれない。