東京DOLL

東京DOLL (講談社文庫)

東京DOLL (講談社文庫)

 最近、時間に余裕があるときにはよく本屋に立ち寄り、本を一冊読むことにしている。この本もそんな感じで今日本屋で読んだ一冊。


 軽く暇つぶしにはよかった。ゲームデザイナーという主人公であったが、ゲーム業界といささか乖離感が感じられなくもない本であった。石田衣良さんの作品はこれで3冊目ぐらいかな。一冊も買ったことはなく、全て本屋or図書館で読んだ程度だけれど、この本も他の作品に共通する石田衣良のハードボイルド的な、どこか厭世的な世界観が現れているように感じた。


 石田さんの作品の世界観は、どうしても現実離れした所が多いので、馴染めないことが多い。石田衣良本人の佇まいがそのまま作品に現れているような気がするんですよね。もちろん小説とはそういうものだけれど、彼の雰囲気に溶け込めない人は作品もあまり受け入れられないのではないかなと感じてしまう。