日本人のしきたり―正月行事、豆まき、大安吉日、厄年…に込められた知恵と心(飯倉晴武)

 もう一冊、書評をば。昨晩、家でのんびりと読んでいました。

 正月行事やまめまきと言った年中行事や神社仏閣にまつわる日本人のしきたりについて、その起源とどのようにふるまうべきかについて、詳細に語ってくれている文章である。

 著者は先日、王様のブランチを見たところ、宮内庁書陵部に従事していた方ということで、古来からの行事にはものすごく詳しい方らしいですね。

 それぞれの年中行事の由来については、かなり知っているところが多かったですが、改めて詳しく解説してくれると、知識の再構成が出来て良かったです。


 個々の年中行事について深く話してもしょうがないけれど、とりあえず一つだけしてみようかなと思う。

 干支の話。干支というのは本来その字の通り、十干十二支を指していたのだけれど、日本では十二支のことを指すようになってしまったと本書では言っていました。実際に干支を聞かれて、十二支ではない答えをする人というのは少ないですよね。それ以外にも干支絡みで、昔は時刻を干支で指していたことや、丑三つ時、おやつ、正午といったものの語源についても解説していました。

 意外と常識かな、ということでありながら、詳しく説明するのは難しい事柄が多かったです。

 ちなみに、俺の干支は辛酉です(これで俺の年が分かってしまうな・・・)。